しんめい*ライフ

コツコツ資産形成×子育て×たま~にリハビリ

糖尿病に対するストレッチの効果|目的はウォーミングアップだけじゃない

糖尿病に対するストレッチの効果

こんにちは、しんめいです。

 

生活習慣病といわれる糖尿病には運動が良いと広く知られています。

リハビリの指導では運動前に必ずと言っていいほど、準備体操としてストレッチをやっていると思います。

 

でもストレッチはただの準備体操ではなく、それだけでも糖尿病の改善に役立っている可能性があります。今回はそんな話をします。

 

ストレッチだけでも血糖値は下がる!

血糖値はストレッチで低下する

Twenty minutes of passive stretching lowers glucose levels in an at-risk population: an experimental study. - PubMed - NCBI

 

この研究では、2型糖尿病患者にジュースを飲んでもらった後、40分間ストレッチをした人としない人で、血糖値がどう推移しているか見ています。

 

その結果、ストレッチをした人の方が20分後、40分後の血糖値は低かったとのことです。

 

 理学療法ガイドラインの確認

ここで一度、糖尿病に対する基本的な理学療法の確認をしたいと思います。

糖尿病に対する理学療法ガイドライン

 

運動療法は高く推奨されています。

 

内容を見ると、レジスタンストレーニングと有酸素運動の内容が主になっており、その効果として血糖降下作用、インスリン抵抗性の改善が挙げられています。

 

ストレッチで血糖が下がるメカニズムは?

一方で、ストレッチに対してはあまり記述は無いように思います。

 

そのため、ストレッチに焦点を絞ってまとめてみました。

分かっている範囲での報告を列挙してみました。ストレッチによる糖代謝へのメカニズム

 

難しいですね。。

 

図でざっくり表すとこんな感じでしょうか。

f:id:rehabili-kagaku:20171210231319p:plain

  • ストレッチによってGLUT4が結果的に活性する
  • GLUT4が活性化すると、筋肉内に糖が取り込まれる
  • 糖が取り込まれるため血糖値が下がる。

 

GLUT4やAMPキナーゼは一般的な運動療法による血糖降下メカニズムにも関係しているため、筋肉に刺激を与えることが大事なのかもしれません。

 

まとめ

今回、ストレッチをすることでその後の血糖値が低くなったという研究報告を紹介しました。

 

今回の研究では、40分もの間ストレッチを行っているため、現実的ではないように思えますが、メカニズムを考慮すると、短くても少なからず体内の代謝に影響を与えているのではないでしょうか。

 

クレアチンリン酸の分解は、運動時にはたった10秒で生じるという話もあります。

 

ということで、ストレッチの持つ可能性について書いてみました。どうしても運動が苦手な方にはストレッチだけでも処方できた方が良いかもしれませんね。

 

ではまた。